避難所での健康管理について
東日本大震災から、早3か月が過ぎました。今だ避難所生活を余儀なくされている方や仮設住宅、被災家屋での不便な生活をされている方が大勢いらっしゃいます。これから夏場を迎えるにあたり、更に健康管理が大切になってきます。
熱中症対策として、室内の温度管理に留意し換気をしましょう。直接、陽が当たらないよう陽射しを遮る工夫も必要です。乳幼児や高齢者の方は脱水症になりやすいので、水分摂取を心がけます。トイレに行くのが大変だからと水分摂取を控えがちですが、脱水は尿路感染や心筋梗塞、エコノミークラス症候群等の原因にもなりますので、しっかりと水分を摂りましょう。(食事や水分を十分に摂らずに、狭い場所で長時間足を動かさないでいると、血行不良から血の固まりができ肺の血管を詰まらせる恐れがあります。これをエコノミークラス症候群と言います。)
予防のためには、定期的に体を動かし、十分に水分を摂ります。胸の痛みや足の痛み・むくみ等があれば、早めに受診しましょう。特に高齢者の方にとっては、体を動かすことが筋力低下や体力低下の予防にもつながります。
避難所での食事はカロリーと塩分量が多く、タンパク質とビタミンが不足しがちです。栄養が偏ると抵抗力が落ちますので、肉・魚・野菜・果物等も補えると良いです。気温が上がり始めるこの時期から食中毒が起こりやすくなりますので、食品の衛生管理に注意しましょう。
● 食品は冷暗所で保管する
● 加熱が必要な食品は、しっかり加熱する
また手洗いは、石けんを使用し流水下で行なうのが望ましいですが、水が十分に確保できない場合は、手の汚れを落とした後に速乾性アルコールやウェットティッシュ等を使用しましょう。
水が十分に確保できないと、歯・口・入れ歯の清掃がおろそかになり、食生活の偏り、水分補給不足やストレスも重なって、むし歯・歯周病・口臭などが生じます。高齢者の方は、誤嚥性肺炎等を引き起こしやすくなります。できるだけ歯磨きを行ない、できない時はうがい(ぶくぶくうがい)を心がけましょう。また食事の時間を決めるなどして、口腔衛生にも気をつけましょう。
今回の震災時のように、大変重いストレスにさらされると、誰でも不安や心配等の反応が出てきます。なるべく休息や睡眠をとるように心がけ、適度な運動や周囲とのコミュニケーション等で心の健康を保つことも大切です。
平成23年6月発行 第142号より
看護部副部長 石垣仁子
熱中症対策として、室内の温度管理に留意し換気をしましょう。直接、陽が当たらないよう陽射しを遮る工夫も必要です。乳幼児や高齢者の方は脱水症になりやすいので、水分摂取を心がけます。トイレに行くのが大変だからと水分摂取を控えがちですが、脱水は尿路感染や心筋梗塞、エコノミークラス症候群等の原因にもなりますので、しっかりと水分を摂りましょう。(食事や水分を十分に摂らずに、狭い場所で長時間足を動かさないでいると、血行不良から血の固まりができ肺の血管を詰まらせる恐れがあります。これをエコノミークラス症候群と言います。)
予防のためには、定期的に体を動かし、十分に水分を摂ります。胸の痛みや足の痛み・むくみ等があれば、早めに受診しましょう。特に高齢者の方にとっては、体を動かすことが筋力低下や体力低下の予防にもつながります。
避難所での食事はカロリーと塩分量が多く、タンパク質とビタミンが不足しがちです。栄養が偏ると抵抗力が落ちますので、肉・魚・野菜・果物等も補えると良いです。気温が上がり始めるこの時期から食中毒が起こりやすくなりますので、食品の衛生管理に注意しましょう。
● 食品は冷暗所で保管する
● 加熱が必要な食品は、しっかり加熱する
また手洗いは、石けんを使用し流水下で行なうのが望ましいですが、水が十分に確保できない場合は、手の汚れを落とした後に速乾性アルコールやウェットティッシュ等を使用しましょう。
水が十分に確保できないと、歯・口・入れ歯の清掃がおろそかになり、食生活の偏り、水分補給不足やストレスも重なって、むし歯・歯周病・口臭などが生じます。高齢者の方は、誤嚥性肺炎等を引き起こしやすくなります。できるだけ歯磨きを行ない、できない時はうがい(ぶくぶくうがい)を心がけましょう。また食事の時間を決めるなどして、口腔衛生にも気をつけましょう。
今回の震災時のように、大変重いストレスにさらされると、誰でも不安や心配等の反応が出てきます。なるべく休息や睡眠をとるように心がけ、適度な運動や周囲とのコミュニケーション等で心の健康を保つことも大切です。
平成23年6月発行 第142号より
看護部副部長 石垣仁子
by itokukai
| 2011-09-08 09:23
| 健康メモ